STU48をデビュー当時から応援していたのだが、年がたつ毎に「グループのビジネスモデル」に不信感を持ち、2021年5月23日「STU48号の最終コンサート」をもってSTU48から距離をおくことを決めた。
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STU48から離れ「乃木坂46」にどっぷりハマってみると、人気グループの魅力的な点を多く実感したし色々と分かってきた。
乃木坂46(坂道系)は強い…強すぎる。
企業的な規模や活動場所などの違いがあるので両者(運営)を比較することはしない。
しかし、メンバーについていうならば、2021年9月12日にSTU48の二期研究性が昇格されたライブやその後のshowroom配信を見ても「STU48メンバーは魅力的」であり、乃木坂46を含む大手の「他のアイドルグループ」に引けを取らない印象は以前から変わらない。
なので、いま一度「STU48が人気する方法」を考えてみたいと思った次第です。
目次
STU48は「楽曲・MV」に力を入れるべき
先ほど『STU48とその他のグループメンバーの魅力に大差ない』と述べた。ならば「何が理由」でグループ人気の差が生まれているのか?といえば「楽曲・MV」のような作品のクオリティーではないだろうか。
他にも「メディア露出・グループブランディング・信用」など色々な要素が考えられるが、すべての基本にあるのは「楽曲・MV」だと思う。
なぜなら「音楽(CDリリース)」がメディア露出のキッカケであり、「MV」でグループの世界観を表現する=グループブランディングの基になるからだ。
STU48デビュー曲「暗闇」では、その辺りがしっかり出来ていて、4thシングルあたりから「歌詞に合っていないMV」になった気がする。
歌詞に合わないMVになると「メッセージ性が無くなる」または「何か違和感を感じたり」下手するとMVが「楽曲の良さ」を壊してしまう。
瀬戸内の美しい景色を使用するのはいいのだけれど『結局、何が伝えたいの?』という感じ。そうなると「人の心は動かせない(購買意欲がわかない)」だろう。
また、CD売り上げランキングが「オリコンからビルボード」へ変わりつつあるのも「音楽・MV」に力を入れるべき理由である。
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STU48メンバーには「歌唱力が高い」「ダンスが上手い」「バレエ経験者」「お芝居が上手い」など、音楽・MVで活躍できるスキルを持つメンバーが多くいる。上手く活かすべきではないだろうか。
『STU48の代表曲は何ですか?』という質問に、運営・メンバーやファンは答えられるだろうか。個人的に、最もSTU48らしいと感じる楽曲は「僕たちの春夏秋冬」二期研究生の楽曲である。
代表曲とグループカラーは関係している。
あまりにもスポンサー企業を意識してしまうと、ゲーム音楽のようになり軸がぶれてしまう。
STU48「選抜メンバー」の基準を明確にすべき
STU48を含むAKB48グループの「選抜メンバー」の基準は、握手券(コロナ禍ではお話会)やグッズ売り上げなどによる「人気」であることが多い。
しかしながら、たまに『え?この子が選抜メンバーで、この子が非選抜?」というような人選がある。
メンバーに「選抜の基準」が伝えられているならいいのだけれど、納得いかないメンバーは卒業してしまうだろう。
グループ運営の方針による「ゴリ推し」は、今後のプランと関係してるだろうし批判するつもりはないが「大人の事情」によるゴリ推しは、メンバー・ファンからも不信感を抱かれることになりかねない。
「選抜メンバーの基準を明確にすべき」といっても言えないだろうが「選抜メンバーに異論はない」とファンが感じる人選はすべきであろう。
あと、企業がらみが理由であろうが「センター固定」は飽きる。新鮮さがない。風通しの悪い雰囲気にも感じる。
グループに人気があり「カリスマメンバー」がセンター固定なら話は別だが…
また、選抜されなかったメンバーのことも考える必要がある。
乃木坂46では選抜メンバー以外による「アンダーライブ」があり、独自の文化を形成している。アンダーライブでは、アンダー楽曲のセンターをつとめるメンバーが座長となり、セトリや演出・ソロ披露などメンバーたちが考え自由度が高い印象がある。
アンダーライブの存在により、メンバー・ファン共にモチベーションを高く保つことができる。また、アンダーライブにおけるパフォーマンスに魅了され新たなファン獲得の機会にもなっている。(例 金川紗耶さん)
選抜メンバーはメディア露出の仕事で「外側に攻め」て、アンダーメンバーはライブにより「内側を守る」という形が上手く機能していると感じる。そのような営みが数年繰り返されており、人気するグループには明確な理由がある。
ちなみに、櫻坂46は「バックスライブ」を開始し新たな形を作ろうと頑張っている。
STU48は「showroom配信」を減らすべき?
STU48メンバーは、デビュー後に専用劇場「STU48号」が完成していなかったこともあり「showroom配信」が主なアピールツールであった。その名残もあり、STU48メンバーはshowroom配信に熱心に取り組んでいる。
メンバーとのやり取りが楽しく、時にはカラオケ配信もしてくれて「無料で楽しめる」
一方で、かなり「内輪ネタ」で盛り上がるメンバーもおり、数十人以外の視聴者にとっては「ほとんど意味がわからない」ことがある。メンバーにもよるが、その割合はかなり高い。
運営がSTU48メンバーにshowroom配信による「ファンの囲い込み」の指示を出しているのかもしれないが、デビュー当時から応援している私から見ても『新規ファンは増えないだろうな…』と感じる配信内容の時がある。
STU48メンバーの「showroom配信」は楽しいことも多いので「配信を減らせ!」と断言はできないが「安売り」してしまってる印象もある。
showroom配信は新たな時代へ
STU48がshowroom配信を開始した5年前と現在は「配信のあり方」が大きく変化している。
メンバー単体で行う「個人配信」は、素人さんでも行うことが増えたことが原因ではないだろうか。
大手アイドルグループは、showroom配信に大人(運営)が関わり、配信時間を制限して企画・構成もしっかりあり「1つの番組」に仕上げている。
この狙いとして「安売りしない」「新規でも楽しめる内容」「時間を浪費しない」ことなどを感じる。
メンバーの雇用環境が違うこともあるので、一概に比較できないがshowroom配信は「量より質」が問われるようになっている。
*STU48メンバーでも頻繫に配信せずファンを獲得してる人はいます
また、STU48の場合、showroom配信が「メンバーのスキャンダル監視ツール」のような側面もあり、本来の目的(自己アピール)から遠く離れているようにも感じる。変な時代になったもんだ。
現在(2021年)のアイドルは、10年前と比べようがないほど大変(SNSを含むと仕事量が多い)になっている気がする。showroom配信でも運営のサポートが必要な時代になっている。
STU48は「新規ファン」を獲得すべき
STU48を応援してるファンの大半がDD(複数のメンバーを応援しているひと)だ。STU48は「DDで成り立っている」といっても過言ではない。裏を返せば「魅力的なメンバーが多い」ということでもある。
ただ、新規ファンを獲得出来ている雰囲気はあまりない。
少数の新規ファンを獲得し、メンバー卒業時に多くのファンを流出している。それでは「ファンが減る」一方だ。
なので、新規ファン獲得戦略が必要になる。
新規ファン獲得戦略①:STU48メンバーブログを無料開放する
「新規ファンを獲得出来ない理由」と「メンバー卒業時にファン流出の理由」の根源は「ファンの囲い込み」だろう。
STU48の「メンバーブログ」は、有料会員登録しないと読めない…汗
新規ファンが、あまりよく分からない「グループ・メンバー」のブログのために課金するだろうか?
ブログは、多くの情報を発信できるメンバーにとって有能なツールである。
SNSとはまた雰囲気が違い、文字数制限もない。画像も貼ることができる。
アイドルグループのブログは「新規ファン獲得のため」と割り切り、「新規ファンのために書く」と心に刺さりやすい。
*ターゲットを絞り込み文章を書くと、その人に伝わりやすいまとまった文章構成になるため
ファンの囲い込みは「メール」で充分機能している。ブログは機能しているのだろうか?
新規ファン獲得戦略②:誰でも楽しめる配信
先ほども述べたように、STU48メンバーのshowroom配信は「内輪ネタで盛り上がる」ことが多い。
フラっとshowroom配信を覗いても「何の話をしているかわからない(疎外感)」ことが新規ファンを獲得できない理由の1つだろう。
かといって、メンバーも今のファンの相手をしないといけないので「どうしようもない」八方塞がりなのだ。そして「選抜メンバーに選ばれず、報われない日々を過ごす」と卒業したり体調不良になる。
メンバーに頼る「新規ファン獲得」ではなく、運営の戦略による施策が必要ではないだろうか。
個人がSNSを使用し配信するのは「素人さん」でも数多くされている。
大手アイドルグループが行う配信は「プロの仕事」で差別化しなくてはいけない。乃木坂46を筆頭に、大手アイドルグループは企画構成から作られた配信が増えている。
もう5年前とは状況が違うのである。
新規ファン獲得戦略③:無料で楽しめるコンテンツ
音楽やMV、メディア露出を効果的に企画し「外にグループの魅力を発信」し続ける必要があるのだけれど、STU48のイベント関連に参加するには「とにかくお金がかかる」
新規ファンが気軽に利用できるコンテンツが無い
人気しているグループは「無料で楽しめるコンテンツ」を多く発信している。
『無料でなんてやってらんねえよ!』と運営側は思うかもしれないが、人の心には「返報性の心理」というものがある。
返報性の心理とは、相手から受けた好意(悪意も)やアクションに対して、『お返しをしたい』と感じる人間の心理だ。これが、新規ファン獲得と非常に相性が良い。
返報性の心理は「悪意にも作用する」ので、運営側が『イヒヒ…オタク共からお金を巻き上げてやるぜ!』と考えているとファンは飛ぶことになる。
なので、「努力・感謝・笑顔」が大切なわけでござる。
しっかり「新規ファン獲得」を意識しないと、1期生の主力人気メンバーが沢山卒業したらSTU48は持たない気がする。
STU48は「企業提携」すべき
STU48から少し距離をとり、乃木坂46にハマって気づいたのは「企業のチカラ」だ。
乃木坂46はSONYの子会社ソニーミュージック関連の企業だが、SONY関連企業の「結びつきと規模の大きさ・効率の良さ・メンバーを大切に育てること」などを実感した。
例えば、SONYの新製品「VLOGCAM ZV-E10」の広告で齋藤飛鳥さんを起用し話題となった。
ソニー Vlog用カメラ VLOGCAM シューティンググリップキット ZV-1G
齋藤飛鳥さんによるCMだけでなく、YouTubeでの「乃木坂配信中」でもメンバーがカメラを使用していて『カッコいいカメラだな』と気になっていた。
また、MV制作でもソニーミュージック関連企業やクリエイターが参加しており、坂道系の特徴ともいえる「クオリティーの高いMV」「個人PV」の制作を可能にしている。
大きな後ろ盾がないアイドルグループでは、MVなどの映像制作を多数依頼することは難しいのだろうと予想できる。
他にも、YouTubeで人気している「THE FIRST TAKE」に遠藤さくらさんが単独で出演し話題となったが、「THE FIRST TAKE」を運営してるのもソニーミュージック関連ではないかといわれている。
以上のように、企業規模の大きなアイドルグループは「強くなるべくして強くなっている」のだ。
派遣業を主な仕事とする「AKB48グループの運営」で太刀打ちできる相手ではないのだ。
NMB48は坂道系に少し似た企業体質で、レーベルも運営関連企業であり、親会社は吉本興業と大手だ。なので、AKB48グループの中でも1番勢いがある…が、採算が取れないので解散するのではないか?という噂もある。
SKE48の企業提携
SKE48の親会社「キーホルダー」は乃木坂46の「自社関連会社で仕事を回すスタイル」を形成しつつある。
キーホルダーは「アイドル・タレント養成スクール」を運営しており、即戦力としての育成・早い段階での逸材の囲い込みを行っている。
また、広告企画開発事業・デジタルコンテンツ事業・ライブやイベント施設の運営・映像や音楽ソフトの企画や販売・テレビや映画、MVなどの制作など多くの会社がキーホルダーの傘下だ。
SKE48の新しい公演プロデュースを「小室哲哉氏が行う」と発表されており、キーホルダーは彼を中心に新しいレーベルを作るのではないかと感じる。
AKB48グループのなかで「SKE48が突き抜けてくるのではないか」と密かに期待している。
ちなみに、キーホルダー社の特別顧問は「秋元康氏」である。キーホルダー社の株券を多く所持しており意向が反映されやすいようにも見える。これからが楽しみなグループの1つだ。
長々と述べたが、何を言いたいかというと「派遣業を主な仕事とするAKB48グループの運営」スタイルでは、これからの時代を乗り越えられないということ。
STU48にとって「乃木坂46や坂道系はライバル」ではなく、現在は同じビジネスモデルの「AKB48グループがライバル」になってしまっている。
乃木坂46にハマって応援していると、ファンの間で「他のアイドルグループの話題は出ない」し運営に対する批判も少ない。
運営に多くのファンが意見するとライブを配信でしてくれたりするのだ。サービス精神旺盛で乃木坂46運営には本当に感謝するし、感動させられる。
AKB48グループ衰退の理由は「坂道系グループの台頭」ではない。AKB48グループ姉妹店増加による「内部崩壊」である。
岡田奈々さんがSTU48兼任解除となりAKB48に戻る。センターを務めるほどの逸材だ。
さあ、STU48はどのように戦う?
STU48は「CM NOW」でブレイクする?
乃木坂46の遠藤さくらさんが表紙で、久しぶりにCM NOWを購入すると偶然にも「今村美月さん・薮下楓さん」も掲載されていた。
『やっぱり、STU48メンバーはCM NOWと相性が良いなぁ』と感じた。
なぜかというと、有名女性ファッション誌の多くは「坂道系メンバー」が専属モデルとして活躍しており、地方アイドルグループの看板では説得力が弱いこと。また、露出度の高い雑誌は「NMB48メンバー」のダイナマイトバディーの領域であることで、水着禁止のSTU48メンバーでは分が悪いことが考えられる。
CM NOWは「ファッション誌」でもなく「過度な露出」雑誌でもない。STU48メンバーの爽やかな印象が映える雑誌だと思う。
STU48ファンは、自分の推しメンが掲載されてなくても雑誌を購入し、付属のアンケートハガキで「STU48メンバーを掲載してほしい」と声をあげるべきだと思う。わたしは地味にそんな活動をしていた。
STU48は「瀬戸内国際芸術祭」で全力勝負すべし
瀬戸内国際芸術祭は3年に一度開催される「瀬戸内地方」を世界に発信できるチャンスだ。
「芸術」ということもあり、STU48メンバーの格を一気に押し上げるチャンスだろう。次回は「2022年」開催予定である。
2019年に開催された時、雑誌による「瀬戸内国際芸術祭」の販促メンバーとして平手友梨奈さんが選ばれていた。
Casa BRUTUS(カーサ ブルータス) 2019年 8月号 [アートを巡る夏の旅。]
2022年開催予定の瀬戸内国際芸術祭は、STU48メンバーが販促の主役を務めるべきだ。他のファッション誌や媒体は大手アイドルグループに取られても「瀬戸内」に関する媒体は死守すべきだ。
運営には早めに動いてほしい。
『STU48はどんなグループですか?』に答えられるようになるべし
『STU48はどんなグループですか?』の問いにすぐ答えられるメンバー・運営・ファンはいるだろうか。
STU48メンバーの多くは『瀬戸内の魅力を発信してるグループです』と答えるように思うが…『それ。本当ですか?』と性格の悪いわたしは感じてしまう。
二期生の川又あん奈さんは、デビュー当時からブレずに「瀬戸内地方の魅力」を発信している。他にも、榊美優さんなども瀬戸内の魅力を発信しているが、その他のメンバーは…とはいえ、そんな揚げ足取りをしたい訳ではない。
「特定の地域・商品」をアピールするのがアイドルグループの使命であろうか?
それらをふまえて、もう1度問う。
『STU48はどんなグループですか?』
この問いに答えられないなら「グループとしての特徴」が無い。または、印象が弱いということだ。グループアイデンティティが無いともいえる。
まとめ
今回は「STU48が人気する方法」について考えてみた。
「人気する方法」の多くが運営が行う事柄であり、ファン・メンバー個人ではどうしようもない。
メンバー個人のチカラで人気するなら「グループに所属する必要がない」卒業するタイミングである。
ファンとして出来ることは「雑誌アンケート」などを地道に送る。また、新規ファンが参加しやすいファンコミュニティを形成することが考えられるが、ファンは自分が楽しむことが1番なので、やはり「運営に期待する」しかない。
運営の顧客は「企業」であり「ファンではない」という古い考えを改めないかぎり新規ファン獲得は難しいだろう。