女性アイドルグループ「10年限界説」について考える
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2022年。年末の風物詩「輝く!日本レコード大賞」にAKB48グループと坂道46グループのすべてが選出されませんでした。

また、紅白歌合戦ではAKB48グループは姉妹店も選出されず。坂道系グループからは乃木坂46と日向坂46は選ばれましたが櫻坂46は選出されませんでした。

AKB48グループに関しては、年末の大型音楽番組にほとんど出演することもなく、例年に比べると「異常な状況」に感じました。

2022年、AKB48はそんなに活躍しなかったのか?

  • 59thシングル「元カレです」発売 初週41.8万枚
  • 60thシングル「久しぶりのリップグロス」発売 初週31.8万枚
  • AKB48「17期研究生」加入「18期生」の募集決定
  • メンバー個人では、柏木由紀を筆頭に岡田奈々、武藤十夢、谷口めぐ、本田仁美、小田えりな、小栗有以、下尾みうなどがメディアで活躍。
  • AR技術を駆使した新世代スポーツ「HADO」による「AKB48天下一HADO会」の開催(アプリで応援するとメンバーの技を強化できる点が面白い)
  • 60thシングル発売記念コンサート「日本武道館3DAYS」…など

以上のように、一般的なアイドルグループで考えると華々しい活躍といえるでしょう。

しかしながら、音楽番組では「右肩下がりのCD売り上げ枚数」が注目され、オファーされないようになっているのではないでしょうか。

現時点のAKB48から、柏木由紀を筆頭とした主力メンバーが卒業してしまうと、益々売り上げ枚数が下がることは誰でも予測できます。

とはいえ、現在のAKB48メンバーや制作スタッフは前向きに頑張っている印象で問題は他の部分にありそうです。

そこで、今回は「女性アイドルグループ10年が限界説」について考えてみようと思った次第です。

「女性アイドルグループ10年が限界説」は、AKB48だけの問題ではなく乃木坂46を筆頭とする坂道系グループにも関係する事柄です。

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女性アイドルグループ「10年が限界」になる理由

女性アイドルグループの活動が「10年で人気の最盛期を迎え」下降していく理由を考えてみましょう。

「グループ立ち上げメンバー」がいなくなるのが10年前後

アイドルグループ立ち上げ「1期生」メンバーは、13~20歳位で募集されることが多いです。

10年後には23~30歳となっており、グループ立ち上げメンバーは10年前後でみんな卒業しています。

「1期生メンバー」はグループの核であり、アイデンティティそのもの。また、グループのアイコンとして世間に認識されています。

他に、2期生以下では1期生に絶対に及ばない事柄として「ファンと共に過ごした時間」が考えられます。

例えば、2期生以下のメンバーで、どんなに容姿端麗でダンスや歌が上手でも「1期生メンバーへの愛着」にはかなわない。

グループ立ち上げメンバーの「1期生」というのは、かなり特別な存在であると理解できます。

そして、特別な存在である1期生が全員卒業すると、往々にしてグループ人気は下降していきます。

なぜ、1期生メンバーがいなくなると人気が下降するのか?

  • グループアイデンティティが弱くなる
  • グループのアイコンとして認識されるメンバーが存在しない
  • 人気メンバーの卒業と共にファンも離れる
  • 1期生がいた最盛期と比較される

以上の点からグループの人気は下降していきます。

10年で良くも悪くも「グループイメージが完成される」

「石の上にも三年」「桃栗三年柿八年」などのような年月にまつわる言葉があり、芸事でいえば「10年が1つの分岐点」であるように感じます。

10年前後でアイドルグループは、良くも悪くも「グループカラー」が確立されています。

グループカラーが完成されていると、「新しい活動をする」「既存のカラーに沿った活動をする」のどちらを選んでも、ファンは離れます。

  • 「新しい活動をする」→既存のグループカラーが好きだったファンが離れる
  • 「既存のカラーに沿った活動をする」→最盛期メンバーと比較されファンが離れる

以上のように、活動していくのに不利な状況しかなく打開するのが難しい印象です。

グループ活動10年経過すると「新規ファン獲得」は難しくなる

アイドルグループが10年以上活動していると、良くも悪くもグループカラーが出来上がっており現在の活動よりも「イメージで判断される」ことが原因で新規ファン獲得は難しい印象です。

イメージで判断されるとは?

  • スキャンダルが多いグループ
  • 時代遅れ・ダサいイメージのグループ
  • 過去に重大な問題を起こしたグループ
  • 卒業メンバーが偉大すぎて過去を超えられないグループ…など

上記のようなイメージやレッテル貼りされると、現メンバーがいくら頑張ってもイメージを払拭するのは難しいでしょう。

落ち目のグループを復活させるのに苦戦するのは「イメージ」の存在だと思います。

「新規ファン」を獲得しないとアイドルグループは確実に詰みます(現在の人気メンバーが卒業してゆくから)が、新規ファンを獲得しにくい状況になっているのは当該グループのイメージが原因であるという「迷宮」に突入します。

 

「アイドルグループ10年限界説」の問題点は

  • グループ立ち上げ人気メンバーの卒業
  • グループイメージの完成
  • グループイメージが原因で新規ファン獲得が難しくなる

上記の内容であり、悲惨なのは現在活動するメンバーには打開することが「かなり難しい」ということです。

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メディアに依存すると10年が限界になる?

「アイドルグループ10年限界説」の根幹にある「イメージ」はメディアと大きく関係します。

テレビのスポンサーは、「イメージ」で商品の価値を伝えてくれる・販促効果を高めてくれるタレントを求めているからです。

また、音楽番組では、最先端のアーティストを発信することが「番組自体の良いイメージ(いけてる番組)」となるので、人気が下降しているグループやイメージの悪いグループ・時代遅れ感のあるグループを「番組に呼びたくない」のではないのでしょうか。

なので、AKB48以前のアイドルグループは「10年の活動」前後で、メディアから見放されブームが終焉していったように思います。

しかしながら、AKB48が未だに頑張れているのは「SNSの発達と普及」と「劇場公演」の存在が考えられます。

AKB48グループには「劇場公演」がある

AKB48ブームが「会いに行けるアイドル・劇場公演」から始まったように、少数ファンの熱狂がブームを起こします。

劇場公演は、テレビのようなメディアとは違い観客や視聴者の数が少ないので「チャレンジできる」のも利点です。

2022年のSKE48は、「劇場公演の料金後払い制」や「小室哲哉氏によるプロデュース」「コール解禁」など他のグループに先駆けて動きを見せています。

劇場公演を活性化させることが「AKB48グループ復活の道」ではないでしょうか。

同じような公演を延々と繰り返してるだけでは、何のムーブメントも起こせないでしょう。色々な公演を企画し、たくさん失敗すれば良いと思います。

極端な話、劇場公演で「次の表題曲をファンが選ぶ」ような企画もいいでしょうし、STU48が以前行っていた「3段編成」の公演もいいでしょう。

グループとして『何をしたいのか』『何を伝えたいのか』は明確に発信する必要がある

AKB48グループは劇場公演がある限り、メディア露出が減っても復活のチャンスがあると思います。

心配なのは坂道系グループです。

坂道系グループはどこを目指す?

AKB48グループは、メディア露出が減ろうとも熱狂的な「劇場公演」という場所がありますが、坂道系グループは劇場を持っていません。

AKB48グループが劇場公演を軸としているのは「宝塚歌劇団の形をモチーフにした」といわれています。

宝塚歌劇団は「100年続くエンターテインメント」…長年愛されるエンターテインメントは、メディア露出を規制し熱狂的なファンダムの中で大切に育まれているようです。

さて、坂道系グループはどこへいく?どこを目指す?

この記事を書こうと思ったのは、盤石だと考えていた乃木坂46(を含む坂道系グループ)が、レコード大賞ノミネートさえされていないという「大きな時代の変化」を感じたからです。

2023年に秋元康氏プロデュースによる「乃木坂46公式ライバルグループ」が登場予定であり、恐ろしいほど時代の変化とマッチしています。

個人的に乃木坂46の作品や雰囲気、運営責任者である今野さんの考え方も好きなので、この逆境をはね返してほしいと願います。

 

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