デビューシングル「暗闇」から応援し続けているSTU48
ビジュアルが良く純朴で清楚なメンバーが揃っている。
「将来は乃木坂46のようなグループになる!」そんな雰囲気さえ漂っていた。
時はたち、2期研究生として個性的なメンバーも加わり「ついにSTU48の時代到来か!」…と思いきや、それほどグループの人気が高まってる気配はない。
それどころか、わたしのX(旧Twitter)の目の届く範囲でも、1人、また1人とSTU48ファンを卒業していく始末だ…
何で?
良い楽曲もいただいてると思うのだけれど、なぜか人気が高まる様子がないのだ。
そこで今回は、まことに「おせっかいな話」ではあるが、STU48が人気しない理由を考えてみたい。
目次
STU48はメンバーの卒業が多い
STU48は結成して7年になるが、すでにメンバーが多く卒業している。その中には、将来の活躍を期待されていたエース級の人材もいた。指原莉乃がプロデュースするアイドルグループでメンバーになっているケースもある。
グループユニットのリーダーや、ムードメーカー的なポジションで欠かせない人材、ビジュアルも良くダンスも上手くアイドル適正が高いメンバーもいた。
卒業理由の真意はわからないが、何かと卒業してしまうのだ。
STU48のメンバー卒業理由について、深く考えてみた記事はこちら
メンバーが卒業すると、グループにとってマイナスでしかない
- メンバーについていたファンも一緒にいなくなる
- 推しメンの卒業理由の「不透明性」による運営への不信感
以上のことがある。
例えば、あなたが優良企業で働いていて「金銭的・ポジション的・待遇的」に満足していて、仕事にやりがいもあり、将来もある程度確約されている場合、その企業を早々と辞めるだろうか?
辞めないだろう
やはり、メンバーが卒業するには「理由がある」と思われる。
「運営の体質」を改善する必要があるのではないだろうか
*スキャンダルが理由なら話は変わってくるのだが、それに及ぶ理由も後で述べたい
STU48は「CDや特典DVD」にこだわりがなくなった
STU48のデビューシングル「暗闇」の特典DVDは見応えのある内容であった。
デビューまもないメンバーが、キャプテン岡田奈々さんと共にライブを通して成長していく姿がそこにあった。全部見たくなり、4種類全部購入した思い出がある(わたしは握手会に参加するタイプではないので、基本的に何枚もCDを買いません)
2ndシングル「風を待つ」の特典DVDでは『瀬戸内学校制服図鑑』と題して、瀬戸内地方で選ばれた高校の制服をメンバーが着て紹介するという斬新な内容であった。これも4種類全部購入した。
3rdシングル「大好きな人」の特典DVDでは、表題曲と限られたカップリング曲のMVのみになった…
「あれ?何か特典ショボくなった気がする」けど、この時も4種類全部購入した。
4thシングル「無謀な夢は覚めることがない」の特典DVDでは、表題曲のMVのみだ…さすがに、これは良くない。
1枚しか購入しなかった。
表題作のMVは「YouTubeでみれる」それのみが特典とはナンセンスだ。
5thシングル「思い出せる恋をしよう」では、1期生と2期研究生が同じ曲を歌い、それぞれのMVが特典DVDだ。曲が前作より減っている…もちろん1枚しか購入しなかった。
最も累計で売れたのは、2ndシングルだった。DVD特典内容からも買いたくなるのではなかろうか。
現在のアイドルファン(ライト層)はシビアだ
それを運営は忘れないで欲しい。
「握手できれば買うだろう」ではないのだ。わたしのように、音楽や芸術作品がメインで好きなファンを取りこぼしている。
明らかにグレードが下がっているのがわかるだろう。
6thシングルは購入しなかった。アップルミュージック(定額制サービス)を利用し始めたからだ。
乃木坂46の「僕は僕を好きになる」は3枚購入した。特典Blu-rayのメンバー個人PV・MVが見たかったから。
現在は「CD特典映像が非常に重要」で、新規ファン獲得にも関係してると思う。
*グループの世界観を示す点でも重要
ここで「ライトなファン層(がっつり握手会などに参加しない)」が、CD購入するファン全体の何%を占めているかご紹介しよう。
同じCDの購入枚数「2~4枚」をライト層と考えると、なんと「約30%を占めている」ビックリだ。個人的に、ライト層はもっと少ないと思っていた。
詳しくはこちらから
ライト層を切り捨てるということは「30%のファンを失うかもしれない」ということだ。
実際にそうなったのではないだろうか?
CDや特典DVDの重要性について
STU48のような「地方を拠点とするアイドル」の場合は、特にCDや特典DVDが重要なのではないだろうか。
なぜかというと、CD発売の宣伝として全国区のテレビ番組、またはラジオ番組に出演するからである。
まだ人気のない地方を拠点とするアイドルが、全国放送のテレビ番組に出演できる機会はほとんどない。なので、楽曲やMVのクオリティは非常に重要なグループの宣伝材料になる。
その結果、ユーザーの目にとまり1枚購入した後、特典DVDを観て続きが気になり、もう1枚購入するのだ。
MVは「CD販促のツール」であったが、現在では「アーティスト(グループ)の世界観・思想」を発信するイメージ戦略の役割が強いように思う。
また、MVは「歌・ダンス・演出・衣装・撮影技術」などを含む「総合芸術」といわれている。
『は?アイドルに芸術性なんかいらんでしょ?』というのは武器を自ら捨てているようなものである。なぜなら、「エンタメは飽きられる」が「アートは時代を超える」可能性があるからだ。
詳しくはこちらをご覧ください
乃木坂や欅坂の活動初期は「メンバーごとの個人PV」があり、わたしはそれが好きだった。
メンバーを大切にしてる雰囲気が伝わってきた。そこには、ソニーミュージックの誇りとプライドさえ感じた。
「売ってるのは、あくまで芸術作品」握手券ではないのだ。
乃木坂46合同会社代表の今野氏は『アイドルは総合芸術であるべき』と発言されており、乃木坂46(坂道系)は明確な目標を持ち活動しているように感じる。
乃木坂46MV集のパート2が発売されたが、そこまで考えて長期目線で戦略が組み立てられている。色々と、STU48を批判しているように見えるかもしれないが問題はレコード会社にもあるかもしれない。
AKB48名義の作品の特典DVD内容も極端に質が悪くなった
AKBグループの運営が代わり、ファンのことを考えなくなった(拝金主義)のが原因ではないだろうか。利幅を増やすには、1枚あたりの原価(CD製作費)を下げるのが簡単だからだろう。その結果、負のスパイラルに陥っていると考えられる。
アイドルグループとレーベル「CD販売販促」としての握手会商法は「もはや時代遅れ」ではないだろうか。
*AKB48は2023年2月にキングレコードからユニバーサルミュージックに移籍しました
日本の音楽人気を計る基準が、オリコンランキングから「ビルボードランキング」へ変わりつつあり、「音楽や芸術をしっかりやるグループが勝つ」時代に突入している。
ビルボードランキングは、CD売上枚数だけでなく「ダウンロード数・動画配信回数・ラジオで流された回数」など複数の合算により、グループの音楽人気を計る。
「AKB48グループの人気錬金術の終焉」である。
詳しくはこちらをご覧ください
人気序列主義の「不適材不適所」と時代遅れ感
先ほど、アイドルグループとレーベルによるCD販売販促としての握手会商法は「もはや時代遅れ」ではないだろうかと書いた。
握手会商法の時代遅れを感じる理由の1つに、握手券売り上げ枚数に応じた「グループ内のメンバー序列主義」(のようなもの)がある。
握手券売り上げ枚数だけが、判断の基準ではないだろうがメンバーに対する「序列主義」も時代遅れのように思う。
- 歌が上手いメンバーが歌い
- ダンスが上手い・表現力があるメンバーが踊り
- ビジュアルが良いメンバーが販促し
- 喋ることが得意なメンバーがバラエティー番組に出演すればいいと思う
メンバーのポテンシャルを充分に発揮させる考えだ。
人気はあとからついてくるものなので、何がキッカケでどうなるかわからない。
逆もまた同じで、何がキッカケで人気メンバーの信用が急落するかわからないから、グループメンバー全体の底上げが必要なのではないだろうか。
とはいえ、人気メンバーを選抜しない理由もないのだけれど、問題は「運営のゴリ推し」ではなかろうか。
未だファンに発見されていないメンバーにチャンスを与えるのはゴリ推しとは思わないのだけれど、違和感を感じる人選がないだろうか。
「序列主義」は、運営とメンバーの関係が作りだしている。
AKBグループ(NMB48を除く)の運営は、メンバーを管理しているが「派遣業者」であり卒業後は雇用契約しない。メンバーは各自が「自営業者」であり、運営が売り出す指針やメンバーを納得させるために「何らかの目安=人気による序列」が必要になるのだろう。
派遣業者なのでメンバー卒業後に雇用契約することもなく、メンバーにとっては将来の不安を抱えながら、グループでアイドル活動していくことになる。この「不安定さ・あいまいさ」がメンバー卒業の多さと関係してるのではないだろうか。
また、グループ在籍中に「事務所契約したメンバーの扱いが高待遇となる」不平等性も存在する。
人気序列主義が「うまく機能しない」時代へ
グループ在籍時は目立った活躍をしていなかったが、卒業後に事務所と契約し全国区のドラマに出演したり、有名雑誌に掲載されたり、他のアイドルグループで活躍する元STU48メンバーも存在する(元STUという看板に多少なりとも力はあると思うが…)そのような光景を、STU48在籍メンバーが目にすると複雑な心境になるのではないだろうか。
大手アイドルグループに所属する理由は「業界への影響力の強さ」だろう。それが活かされることが無く(極端に不平等な扱い)、将来も保証されない、序列(運営評価)も低いなら卒業してしまうのは理解できる。
AKBグループの「派遣業者」スタイルも時代遅れではないだろうか。十数年前のやり方が、いつまでも通用するはずはない
「人気錬金術の時代」は終わり、今までやってきたドーピングと向き合わなくてはならない(芸事で人気してきた人には有利な時代になる)
アイドル業界の「大量生産・大量消費」に対して、多くのファンは疑問を持ち始めている。
人気序列主義がスキャンダルを生む?
色々なグループでスキャンダルが報じられることがあるが、あまり「人気のないメンバー」であることが多い。
これは実に理にかなっている。
原因はヒマだから
何でもかんでも運営の責任にするのもどうかと思うが、メンバーが仕事やレッスンもなく「ヒマな状況」になるのは、なるべく減らさなければならない。
ここで「AKB48グループ運営はメンバーを育成しない問題」も浮上してくる。
坂道系とNMB48は、メンバー卒業後も運営側と契約する可能性があるので「人材育成に積極的」な印象がある。それに対して、AKBグループは最低限のレッスンはあるが、公演やライブ・各イベントなどに参加しないメンバーは放任主義。各メンバーが自営業者なので、当然といえばそうなのだが、ここで「ヒマな状況」がうまれる。
さらに個人レッスンは自己負担であろう。ヒマで給料が少ないメンバーが「自己負担」でレッスンできるのだろうか?
それとは逆に「急な鬼レッスン問題」もある。
周年ライブや新しい公演・ライブが迫ってくると、鬼レッスンが組まれる。ここで、精神的に参ってしまうメンバーもいる。普段から、メンバーに適した地道なレッスンをしてあげれば良いのにと思ってしまう。
『芸能事務所は養成所ではない』という声が聞こえてきそうだが、それならば即戦力のメンバーをグループに加入させるべきだ。
AKBグループの放任主義
①実力・人気がない→仕事がない→ヒマだから遊ぶ→スキャンダルが露出および①へ戻る
以上の「負のスパイラル」に陥りやすい(他者競争型)
ライバルが他のメンバーになりやすく、同じグループ内でファン獲得合戦も起こりやすい。メンバーの不仲にもつながる。
坂道系グループのプロ意識
実力・人気がない→①プロ意識の育成→自分の仕事に真剣に向き合う→実力がつく→①へ戻る
やがて、人気するようになる(自己成長型)、ライバルは「昨日の自分」、運営側がグループブランディングをしっかり行っておりチャンスの機会が多い
大胆な抜擢がある
ファン獲得は「グループ単位で考える」メンバー同士の不仲の減少。グループアイデンティティの共有
AKBグループは「高校野球」と秋元康氏が例えている。
高校球児の「一生懸命さ」を例えたものであろうが、メンバー全員がプロ野球選手(事務所契約できる)になれるわけではないという面もある。
「高校野球」や「プロ野球」のどちらのビジネスモデルでもかまわないが、メンバーの「実力を充分に発揮できる環境(や場所)」は必要ではないだろうか。
わたしが最も許せないことは、若い才能がいわゆる「大人」と呼ばれる人達に、無責任に抑圧的に理不尽に潰されることである。
STU48に限っていえば「メンバー同士が戦う」イメージは似合わないと思う。
「人気序列主義」は見た目が悪くなる?
STU48の人気序列主義によって選抜メンバーが選ばれテレビ出演し楽曲を披露するとき「並びのバランスが悪い」ときがある。
センターに高身長メンバー、その横に低身長メンバーが並び、その横に平均身長メンバーなど…何となくまとまりのない印象を受ける。STU48のこれは以前から気になっていた。
先日、日向坂46のテレビでの楽曲披露を見たが、メンバーの身長に問わず「頭の高さがだいたい同じになるフォーメーション」が組まれていた。
坂道系グループは「スカートの膝丈の長さが揃っている」のが有名であるが「身長差」まで気にしているのではないだろうか。
これは非常に大切なことで、無意識の中にある「ストレスを消している」と考えられる。
理由はわからないけど「何か嫌だな」これが無意識の中のストレス。
凸凹としているより、綺麗に整列されていたほうが気持ち良いだろう。坂道系グループがテレビ番組で楽曲披露するとき、注意して見て欲しい。
「視聴者にストレスを与えることをそぎ落とす」これは、1つのポイントになりそうだ。
STU48は「コアなファンを狙い」施策が裏目に
AKBグループが「会いに行けるアイドル」をキャッチフレーズにしているように、お金をたくさん使うファンが楽しめる。その傾向が「STU48」は特に強い。
作品などよりも、「現場主義(ライブ・イベントなど)」なのが理由であろう。
握手会でも、メンバーの枠を完売させると「感謝枠」として、サインやチェキ会に参加できる権利が発生するなどの特典があった。
新型コロナウイルスの影響で、各種のイベント・握手会が開催されなくなると「太客至上主義」に拍車がかかった。
お金をたくさん使う人が「良い待遇となる」のは仕方ないと思う。社会とはそんなもんだ。
しかしながら、太客の待遇が良い状況を「showroomアプリ」でわざわざ配信し、権利を得られなかった大勢のファンに見せつける必要があったのか?はファンのあいだで話題となっていた。
一例をご紹介しよう
STU48のゲームアプリ「STU48の七ならべ」の上位ランク入選者は、メンバーとオンラインでお話できるというもの。
太客のファンでも「全員に権利が発生するわけではない」ため、かなりの課金合戦が繰り広げられたようだ。
多額のお金を使うことができない学生さんからも『悔しい思いをした…』との意見がみられた。
次に開催されたのが「オンラインチェキ会」
5thシングル「思い出せる恋をしよう」の販売販促イベント「同じCDを3枚購入すると権利が得られる」というもの。
この模様もshowroom配信されたが『チェキを舐めて欲しい』『チェキに匂いをつけて』など荒れてる界隈もみられた。その模様が、あまりに下品であるため、応援することをやめたファンもいたようである。
個人のオンラインチェキ会の売り上げがよかったので、その後「2~3人のメンバーで行う」オンラインチェキ会も開催された。
太客にとっては嬉しい企画であったように思うが、それでもSTU48のファンをやめる人が確認された。
チェキ会に参加したファンのなかで『他のファンと扱いが違う・自分だけ素っ気なくされた』などの声も耳にした。
公開「承認欲求満たし会」は、グループにとって「諸刃の剣」となり、メンバーの心労・負担にもなる。
目先の売り上げを取りに行くと、自転車操業となり仕事が単発になりがちだ。
CD販売は「世間への宣伝効果が期待できる」と先ほども述べたように、重要で大切な期間である。
5thシングルの販売販促は「ファンを獲得するべき」なのに、逆に「ファンを失うキッカケとなった」ように感じた。
【追記】
STU48の新たなサービスがファンの間で話題になっている。
「STU48スペシャルサポーター」月額費用1650円(プラス既存のファンクラブ費330円も必要)
- サポーター限定前方席チケット「サポーターシート」&各種チケット最速先行受付
- STU48メンバーとの限定コミュニティ
- サポーター会議へご招待
「お金を沢山使うファンが優遇される」制度だ。おそらく、ライト層のファンは「すべて」飛ぶだろうし、新規ファンを獲得することも難しいだろう。
多くのファンがスペシャルサポーター登録した場合「前方席が確保できない」可能性もある。大丈夫なのであろうか。
ファンは大切だが「ファンに依存」してはいけない。
このように、ファンの数が少なくなり「特定のファンだけが優遇され楽しめるコンテンツをオワコン」というのではなかろうか。
ファンが決めちゃうSTU48の9thシングル「カップリングユニット」の投票企画でも、選ばれたメンバー7名だけに「推し増し券」が利用できるらしい…7名に選ばれなかったファンの人達は、誰に「推し増し」するのだろうか(笑)
しかも、選ばれたとて「ユニット」である。選抜メンバーやセンターでもない。
まあ、色々と指摘したいところはあるが根本的な問題点は「旨味が運営にしかない」ように感じることである。
良いグループを目指すなら「ファン・メンバー・運営」の3者に利がある仕組みにするべきだ。それこそが瀬戸内の「3本の矢」ではないのか?と嫌味を述べておこう。
*投票により、メンバーと楽しめるイベントがあるが「限られた人」のみ
「承認欲求」を刺激されると疲れる
showroom配信などで「ファンの承認欲求を刺激し」売り上げをのばそうとしたのかもしれないが、承認欲求を刺激されると人は疲れる。
それが、金銭的な事情で参加できない場合なら参加する権利さえ無い。
「不愉快でしかない」のではないだろうか。
以前のように、アイドルグループが少ない場合は「負けずに課金するぞー!」という風潮があったのかもしれない。しかしながら、坂道系グループは承認欲求をあまり刺激しない。
度重なる施策や販促で「金銭的・精神的に疲れる」と坂道系グループへ流れてしまう
その他の理由として、最近の「若い世代は戦うことを嫌う」印象がある。
「承認欲求を満たす」戦い、「アイドル認知を得る」戦い…から、若い世代は離れているのではないだろうか。
他のグループのサービスが、金銭的・精神的に健全で「多くのファンにとって平等で公平性があり楽しめる」のなら、そちらに流れるのは自然な流れだ。
失ったファン層
- お金をまだ充分に使えない学生層
- 「下品」な印象を与えたメンバーのファン層
- 数多くの施策が下品で坂道系グループへ
- 承認欲求を刺激されることに疲れたファン
- 他のファンとの格差を感じた人
先ほども述べた「メンバーの卒業」で応援をやめた人もみかけた…STU48のファン流出は歯止めがきかない。
CDを多く売りたいのなら、ファンの絶対数を増やせばいい。
100万人のファンが1枚買えば100万枚売れる
変な施策は無用である。
STU48運営は「つめ」が甘い
STU48運営は、色々な状況で「つめ」が甘いと感じることがある。
つめが甘いと信用を失う。
信用のないグループを応援できるだろうか?信用と「人気」は関係している。
「STU48チャンネル」電波悪い問題
STU48が運営している「STU48チャンネル」は有料で、ニコニコ動画を使用して一般では観れないコンテンツを発信している。
発信してくれるのはありがたいのだが、地方からの配信のとき、電波が悪く満足な内容ではないことがある。しかも、その配信時期が、毎回グループにとって重要なときでもあった。
①舞浜ライブ配信
STU48に二期研究生が加入し、初めてのライブ配信の大切なときであった。
二期研究生をきっかけに多くのファンが「STU48チャンネル」に入会されたのではないだろうか。そのライブ前の配信が、電波状況が悪く途中で終了となった。
②温泉配信
「STU48チャンネル」内で温泉巡りの企画がある。
その初回の「今村美月さん・薮下楓さん」による湯上り配信も電波状況が悪く終了した。この配信の前に「NMB48」とコラボ配信しており、入会者が増えた時の重要な時期であったのではないだろうか。
電波が悪い状況の映像は後日、アーカイブ配信されたのだが「ニコニコ動画」の魅力はリアルタイムのコメントでもあり、動画サイトのメリットを完全に潰してしまっている。
「細かいことゴチャゴチャ言いやがって!」と思われるかもしれないが、有料で行っているサービスへの意識は大切だ。
わたしが残念に思うのは電波どうこうよりも、運営責任者の根底にある『別に配信だから、これくらいでいいだろう…』という意識が見えること。
STU48・ドラエグ「全国CMが地方限定へ」騒動
スマホゲームアプリ「ドラゴンエッグ」とSTU48がコラボ
ドラエグテレビCM出演権をかけてメンバーと共にファンが競い合うというイベントがあった。
最初は「全国テレビCM」とされていたが、イベントが終了する3日前くらいに急遽「瀬戸内地方限定」に切り替えられた(ファンが大勢騒いだため全国放送に戻った)
『推しメンを全国テレビCMへ‼』そんな気持ちで応援していたファンは心が折れたのではないだろうか。
イベント途中で条件変更するのは信用を失う。最初の企画段階から「つめが甘い」のだ。
その背景には、ファンの「課金不足」があるかもしれない。しかしながら、先ほども述べたように現在のアイドルファンはシビアになっている。満足いかないサービスには課金しないのだ。
「ファンの課金」をあてにした運営は論外
まずは、クオリティーの高いサービスを提供するのが先決だと思うし、芸術活動は金儲けのためにすることではない。
STU48のファンは「優しい人が多い」印象があり、あまり不満を言わない。そこに、甘えてはいないだろうか?
不満は言わないが「黙って去ってしまう」印象がある。それも、グループが人気しない理由の一つではないか。
小さな失敗でも、少しずつ改善していかなくては良いコンテンツ・グループにはならない。
STU48がつける価格設定について
STU48の価格設定で有名なのは、船上劇場の「水が500円」ではないだろうか。
もはやネタになっているくらいだが、価格設定が微妙なのは水だけではない。
ハロウィンの企画としてメンバーのアクリルスタンドが発売された。みんな可愛くて魅力的であったのだが、今までより大きくして価格も3倍ほどになっていた…
「通常のサイズで価格なら3つ買いたかった」という声もみかけたし、わたしも同じように感じた。
他にも、STU48の船上劇場がなくなることで「STU48号の記念品」3Dクリスタルが発売された。
価格は6700円…原価はわからないが3800円くらいなら、もっと売れそうである。
アクリルスタンド・STU48号の記念品の両方とも購入したが、それは「コロナの影響で大変なんだろうな…」という気持ちありきで、価格に納得して購入したわけではない。
わたしは、コロナの影響でSTU48の活動が制限されたころから、グッズ購入・動画サイト入会を積極的にしてきた。それが、グループに還元できる、もっとも効率的なことだと思ったからだ。(showroom配信など、他のプラットホーム使用に対しての課金は、胴元に使用料を抜かれる)
わたしと同じ想いのファンは少なくないだろう。
「売れるから大丈夫!」ではない。コロナの状況がおさまった後、わたしは各種のサービスから撤退しようと考えている。
(2021年3月にすべて退会しました)
運営は、今の価格設定に慣れて優しさに甘えてはいけない。
STU48は何かと「中途半端」
STU48は「清楚系アイドルグループ」をコンセプトにしているようだ。
STU48「グループブランディング」の中途半端さ
STU48は「髪色は黒」グラビアでは「水着NG」などを貫いている。しかしながら、CD販促の時は商売っ気露骨な「セット売り」や承認欲求を刺激したサービスを仕掛けている。清楚な子はそんな商売をしない。
他にも「Twitter誤爆」「SNS裏アカウント流出」「ファンとの繋がり疑惑」などもあり、STU48は清楚系で押し切るのは厳しい状況になっている。
メンバーの魅力を最大限に活かすなら「清楚系」に囚われるべきではない
- メンバーのなかには「茶髪・金髪」のほうが似合う子がいるかもしれない
- 「水着NG」はナイスバディなメンバーの武器を封じてしまっている(メディア露出機会の減少)
それでも「清楚系」を貫き通したいのなら徹底した管理が必要になる。
STU48は「東京を目指すの?」「瀬戸内?」
STU48は、一時期「関東出張公演」を仕掛けていた。
『ああ、東京進出するんだな』と思っていたのだけれど、継続して「関東出張公演」を開催せず終わってしまった…汗
最近では「四国一周ツアー」を開催し瀬戸内周りを攻めているようだ。
スポンサーからのオファーのみで動いてると「グループとして何をしたいのかわからない」状況になる。
AKB48グループの宿命といえる「スポンサー依存問題」
坂道系グループやNMB48とは「企業の大きさが違う」ので仕方ないことなのだろうが…できれば「東京進出」と「瀬戸内制覇」の両輪で走ったほうがいいだろう。
ちなみに「東京or瀬戸内」はメンバーのセカンドキャリアにも関係してくる。メンバーとしっかりコミュニケーションをとり、明確な戦略を提示してあげてほしい。
STU48グループアイデンティティーの喪失
世界初の船上劇場「STU48号」が2021年5月末で、その役目を終えた。
STU48の象徴である「船」と、AKB48グループの象徴である「公演専用劇場」を同時に失った。
わたしは、船上劇場が無くなる知らせを目にしたとき吐き気がした。それほどショックだった…
なぜなら、STU48のグループアイデンティティーが無くなると思ったから
アイデンティティーとは…「同一性」「個性」「国・民族・組織など、ある特定集団への帰属意識」などの意味
アイドルグループのアイデンティティーとは、グループカラー(個性)であり、グループのメンバーやファンの意識をまとめる役割もある。そして、グループアイデンティティーは、メンバーや運営・ファン個人の頭の中(意識のなか)にあり、意識しないが何となく「心が休まる存在」であったり「心の拠り所」でもある。また、勇気を与えてくれる「頑張れる理由」にもなり得る。
そのような存在が無くなるのだ
グループアイデンティティーが無くなると、どうなるのか?
- 個人主義の傾向が強くなる
- 活動してる理由を見失う
- 自己有能感がなくなる
- グループに対する熱量が下がる
- 対立することが増える
アイデンティティーを自分の中に持つと、他人と比較しなくても自己有能感を感じられるようになる。逆に、アイデンティティーを持たないと、つねに他人と比較して自分が優れていると感じないと生きていけなくなる。
*自己有能感とは…自分を他人と比べずに肯定でき、褒める、励ますことができる心の動き。自分を肯定的に受け止める心の働きは、周りの人に励まされ、成功体験を積むことで育つといわれている。
日向坂46メンバーが「ひらがなけやき」から改名したとき、「日向坂46とは何か?」をメンバーが考え、模索している様子がみられた(日向坂46ドキュメンタリーより)その結果、現在の日向坂46の雰囲気や姿勢がある。
STU48も、船上劇場が無くなった後「STU48とは何か?」を考え、見つける必要があると思う。
現場主義のファンは地下アイドルへ流れる
STU48の営みは、CD販促としてのイベント、劇場公演、対バンイベントなど「現場」を楽しむコンテンツが多い。
しかしながら、ファンが現場コンテンツの楽しさを追求すると、地下アイドルを応援するようになる。
なぜなら、地下アイドルの営みは、STU48のような大手アイドルグループよりも「サービスが過激」だからである。
ファンが身体的・精神的な接触を望むなら、地下アイドルには敵わないだろう。
また、ファンとアイドルの距離が近いサービスは、「ファンの欲望に際限がない」危険性がある。なので、CD・舞台演劇・映画・音楽などの「作品」で勝負すべきなのだけれど、STU48はどうだろうか…
「作品」で大手アイドルグループに劣り、距離の近いサービスで地下アイドルに劣った場合、どこに活路を見出すのかはこれからのSTU48の課題だ。
対バンイベントは諸刃の剣
STU48は多くのアイドルグループが出演する「対バンイベント」に参加することが多い。
対バンイベントは、「他のグループのファンを獲得する」効果がある。
しかしながら、対バンイベントに出演するアイドルグループが、STU48より知名度・規模が小さいことが多く、逆にファンが流出してはいないだろうか。
大手アイドルグループが対バンイベントに出演するなら、欅坂46がフジロックに出演したように「違うジャンルから新たなファンを獲得する」といった明確な意図が必要だろう。
規模の小さな相手との対バンイベントは、先ほど述べた「地下アイドルの営み」により、ファン流出のリスクの方が大きいといえる。
運営に資金力がない
STU48の運営は、一般社団法人せとうち観光推進機構と株式会社瀬戸内ブランドコーポレーションから構成される「せとうちDMO」が出資する「株式会社STU」とされている。
一般社団法人は「非営利法人」と呼ばれ「営利を目的としていない」
つまり、STU48の使命は、瀬戸内地方のイメージアップや地域活性化であり、「ご当地アイドル」の色合いが濃い。
なので、坂道系の運営であるソニーミュージック、乃木坂合同会社代表の今野氏が掲げる「アイドルは総合芸術であるべき」といった使命とはかけ離れている。
地域活性化の色合いが濃いので、ファンの立場からすると「搾取されている」と感じるシチュエーションが多いかもしれない。
STU48から乃木坂46を応援するようになり感じたのは「圧倒的に運営の資金力が違うこと」だ。テレビバラエティー番組「乃木坂工事中」のスポンサーはソニーミュージックやソニー損保…自社がスポンサーで番組を制作している。勝てるわけない。
また、坂道系はMVの制作でも自社関連企業が行っているため、クオリティーの高い作品を作ることができるし、個人PVのように量産することも可能なのであろう…っと気づいた。
そのような観点からすると、『STU48の運営頑張ってっんじゃね?』と思えてくるが…
まとめ
今回は「STU48グループがなぜ人気しないのか」について考えてみた。
人気しない理由は
- 多くのメンバーの卒業
- CD・DVD特典の物足りなさ
- CD販売販促方法の下品さ
- 運営・レーベルの古い体質
- 人気序列主義の限界
- コアなファン層の露骨な優遇が表面化
- 弱者切り捨ての風潮
- 信用を失う運営体制
- 音楽人気の基準が、オリコンランキングからビルボードランキングに変わった
- 人気錬金術が通用しない時代になった
失ったファン層は
- 卒業メンバーを応援していた層
- 音楽好きな層
- お金を充分に使えない学生層
- 満たされなくなった太客層
- 下品な界隈(ファンがファンを潰す)
- 運営に嫌気がさしたファン層
- 承認欲求を刺激されることに疲れたファン
以上のように考えられる。
STU48のメンバーは魅力的だと思う
一生懸命でマジメな印象も受ける(1部メンバーを除く)
しかしながら、個人で完璧にブランディングできているメンバーは少ない。
例えば、個人の頑張りで今の状況を打破できるメンバーなら「グループに所属する必要はない」だろう。
グループブランディングが確立できると、多くのメンバーを売り出すことが可能になる。メンバー個人にだけ任せるのではなく「グループブランディング」が急務なのではないだろうか。