
SNSの普及や急速な発達により、アイドル業界のファンビジネスやファンを取り巻く環境は変化しています。
この記事では、アイドルファンの心理や応援するにあたってのマナー、ファンのありかたを考えてみようという内容です。
現在は「自分が誰のファンか?」ということが、自己概念や自己像の一部でもあり、自分自身を他者に知ってもらう有効な情報の1つにもなっています。
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アイドルファンの心理「恋愛(ガチ恋)」について

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ファンが応援してるアイドルや声優さんなどに本気の恋愛感情を抱いてしまうことがあり、それを「ガチ恋」といいます。
日本で活動するアイドルさんなどの数が増えて、その傾向は年々強くなっています。
しかしながら、アイドルさんに本気の恋愛感情を抱いても報われることはほとんどなく、心を病んでしまう人も多くみかけます。
わたし自身もアイドルさんにガチ恋から、軽度のうつ病になり一時期はつらい日々を過ごしました。
ガチ恋の状況でも、毎日が楽しく自分の活力となっていれば良いと思います。問題は、わたしのように病んでしまうケース…
現在、ガチ恋でつらいかたは、こちらの記事も参考にして下さい
アイドルにとって「ガチ恋ファン」は良い存在?
ガチ恋ファンは、盲目的に応援してるアイドルを愛しているので、一見都合が良いように思いますよね?
ところが、愛する気持ちが強く好き過ぎるあまり、他のファンを攻撃したり、応援してるアイドルさんに誹謗中傷的なコメントをあびせる人もいます。
また、以前と同じようにアイドルさんに相手してもらえなくなると機嫌が悪くなり、他のアイドルさんへ応援する相手を変える(推し変)などを伝える人もいるようです。これは一種の脅迫といえます。
カッコ悪いのでやめましょう
お金をたくさん使ってくれるガチ恋ファンも存在するようですが、少し怖い気もします。
以上のように「ガチ恋」ファンは、飛びやすい(推し変しやすい)側面もある存在であるといえます。
相手するのも大変なので、アイドルさん側からすると一般的なファンを数多く作るのが良いと思います。
自分がガチ恋してしまったら?
アイドルさんにガチ恋して「つらい・メンバーや他のファンに嫉妬し攻撃してしまう」など、応援してるメンバーに迷惑をかけているのなら静かに去りましょう。
詳しくはこちらもご覧ください
アイドルファンの心理がわからない?
アイドルさんを熱狂的に応援する「ファン心理」が一般的に理解されないことが多いようです。
わたしがアイドルさんを応援するようになったのは、AKB48のアイドルらしくない楽曲がキッカケでした。
いまだに握手会や公演・ライブにも行ったことがありません(仕事柄スケジュールがあわないというのもあります)
わたしは一般的なアイドルヲタクというよりも、楽曲・MV・ダンスなど芸術的な面のアイドルさんが好きです。
アイドルに「はまるキッカケ」は人それぞれなので
今回は「アイドルを応援する人のタイプ」を調べてみました。
まずはこちら
アイドルファンに多いタイプ
①王様思考とは
人に施すことに快楽や喜びを感じる、相撲界でいうタニマチや赤字の芸術家を支援するタイプ
*タニマチとは…相撲界の隠語で、ひいきにしてくれるお客さん、または後援会や無償スポンサー。プロレス、歌舞伎、演歌などを中心に芸能界でも幅広く使われます言葉
基本的に見返りを期待しない。秘めた才能を発掘し世間に広めたいタイプ
②欲望達成型の思考とは
所有欲に満ち、最終的に見返りを求めるタイプ
承認欲求が強い面もあり、他のファンにマウントをとりがち。ガチ恋もこのタイプに含まれる。
心理学上、王様思考と欲望達成型の人がお互いの心理を理解できないといわれています。
王様思考でも、童話にある「幸福な王子」のように破滅型に発展する可能性があり、どちらが優れているというわけではありません。
ちなみに、「幸福な王子」は幼少期のころ感動し、今も覚えている童話です。
わたしの意識の根底には自己犠牲の美学があるのかもしれませんが、ある程度の報酬も求めるので困ったもんです(知らんがな)
わたしの求める報酬は「芸術的価値」であることが多いので、握手会などに興味がないと思われます。
「幸福な王子」の王子がアイドルさん、ツバメがファンで考えるとしっくりくる感動的な物語です。
よければ一度読んでみてください
アイドルファン「収集家」タイプ
男性はコインや切手などが有名ですが、何かと収集癖があります。
応援する「アイドルさんのグッズを集めたい!」という欲求があるのかもしれません。
アイドルグッズで面白いのが「アイドル生写真」
デジタルの今の時代に、なぜ生写真にはまるのか?深く考えてみました。詳しくはこちらもご覧ください
アイドルファン「推しが尊い」タイプ
アイドルとは「偶像」
偶像を神と見立て「すがるタイプ」
ファンは自分の応援していたアイドルさんが卒業や引退されても、新しいアイドルさんを見つけて応援します。
つねに何か・誰かにすがりたいという心理
これは非常にわかります。
対象がアイドルであったり、プロ野球チームやサッカー・ギャンブル・彼女彼氏・車など多岐にわたります。
何かにすがる=ストレス発散の面もあり、趣味の延長線上ともいえます。
エンタメ系に依存するのは「日本に根強い宗教がない」のも理由の一つかもしれません。
現在のアイドル業界は、色々な性格・個性のアイドルさんがおり、自分の好きなタイプの神様を選べる宗教のようなものです。
このあと述べますが「ファンとアイドルは美意識の共有である」というのが個人的な見解で、どこかで自分自身を応援してる錯覚があるのかもしれません。
アイドルを「性の対象」タイプ
性の対象として見始めたら注意です。これはわたし自身経験があります。
そして、悩みました。
「応援してる子のどこが好き?」を考えたとき、明確な答えがなく性の対象として「だけ」見てる場合は、もはやファンではない可能性があります。
*デートしたいな♪くらいなら大丈夫だと思います
アイドルを応援する心理は色々とあり、どれが正解・不正解ということはありません。
強いて言うなら
応援してる人に迷惑をかけるなら、静かに去るべきかと…
アイドルファンのマナーについて
アイドルファンのマナーについては、主に「メンバーへの誹謗中傷」を考えてみます。
誹謗中傷は誰も幸せにならない
アイドルさんのSNSやshowroom配信などにおいて、視聴者が誹謗中傷する場面をよくみかけます。
最近(2020.8月)は、SNS上の誹謗中傷が問題視され、法律で整備されていくことになりそうです。
誹謗中傷を書き込む時間はムダ
一生懸命頑張ってるアイドルさんだけに限らず一般人に対しても、わざわざ自分の大切な時間(=人生・命)を使い、誹謗中傷するということが不思議でしかたないです。
誹謗中傷することが、自身のストレス発散になっているのでしょうか?
誹謗中傷を書き込むと、一瞬の快楽を得られるかもしれません。しかし、無意識のなかで「自身の自己イメージが悪くなり」ますます心がすさんでいきます。
例えば、公園にゴミが落ちているとします。
そのとき、さりげなく拾いゴミ箱へすてた時「俺、いいとこあるじゃん」と思うことがあります。
これを自己肯定感といいます。
自己肯定感を高めると良い行いに意識が向いて、いつかはそれが「習慣」になり、無意識のうちに善行ができるようになります。
誹謗中傷をするのは、これと真逆
自分自身の価値を「自ら下げることが習慣化」してしまい、いつしか他人を傷つけることでしか自己認識できなくなります。
一般の暮らしでもそうですが、特にSNS上では
「気に入らない人やことには近づかない」
これが一番オススメです
誹謗中傷(悪態)で認知されたい心理
誹謗中傷により「悪いイメージでもいいからアイドルさんに認知されたい!」そんな様子もみられます。
アイドルファンの方々は、基本的に「とても優しく良いひと」が多い印象です。そのなかでは「優しさ」よりも「悪態(誹謗中傷など)」で認知されるほうが簡単なのです。
しかしながら、どうせ認知されるのなら「優しいひと」で認知されたくないですか?
圧倒的な優しさを目指したいところです。
誹謗中傷による認知は、showroom配信でのコメントでよくみかけます。視聴者のコメント数が多く、自分のコメントがアイドルさんに読まれないことが原因です。
showroom配信の面白さのひとつに
「配信者との相性」があります。
わたし自身コメントを書き込んでも、読まれない人には永遠に読まれないし、コメントを拾ってくれる人は多く拾ってくれます。
それは、配信者との相性としか言いようがありません。もしくは「配信者が求めているコメントをする」と読まれやすくなります。
「配信者の心に寄り添う気持ち」
結局は、優しさが大事
アイドルファンの盲目的に応援するという危険性
海外のアイドルグループが、日本を侮辱するTシャツを着てステージに立つということがありました。
同じ衣装の問題で、日本のグループでも欅坂46の衣装が歴史的な背景の問題となり、すぐに謝罪し衣装も使用されませんでした。
以上の2つの事柄で違ったのは「ファンの様子」
海外アイドルグループのファンは、盲目的にアイドルメンバーを支持し日本の番組出演取りやめにも、激しい抗議があったようです。
一方で、欅坂46のファンは何も騒ぐことなく、謝罪と衣装の変更を受け入れました。
「ファンは推し(応援してるアイドル)に似る」とよく表現されます。
ファンとアイドルは写し鏡
これをわたしは「アイドルとファンは美意識の共有である」と呼んでいます
応援しているアイドルグループであっても、常識的に考えて「おかしいな?」と感じた場合、盲目的に応援するのではなく距離をとるなど行動すべきでしょう。
アイドルさんのスキャンダルについて
アイドルさんのスキャンダル、特に異性関係の話はわたしたちが入り込める部分ではない、プライベートな領域かと思います。
もちろん、法律の枠を超えるような件に関しては厳しい批判もあるでしょうが、なるべくなら加担せず静かに去るのが望ましいでしょう。
自分の応援してる人が「絶対に正しい!」と盲目的にならずに、しっかりと考えて行動したいところです。
アイドルとファンは美意識の共有
わたしが提唱する「アイドルとファンは美意識の共有」とは何なのか?をご説明します。
なぜ、わたしたちファンが特定のアイドルさんを応援したり興味を抱くのか?
➀視覚的要因
ルックス・スタイル・しぐさ・ファッション・笑顔・ダンスなど
②性格(思考)的要因
明るい・おしとやか・清楚・癒し系・サバサバ系・意志の強さ・責任感・優しさ・厳しさ・クール・言動や行動・おっとり系など
③音的要因
声質・声の大小・歌声・楽器を演奏できるなど
結果的に、①~③の複合的な要因と、ファンのかたの美意識が共有できたとき「ファンになる」とおもわれます。
人の人格は美意識で決まるといわれており、自分が「カッコいい!きれい!すてき!」と感じるものやことは大切にしていきたいところです。
誹謗中傷と美意識にも関係があります。
基本的に美意識を高く保つ(カッコつける)のは難しいこと。誹謗中傷(ダサイこと)するのは簡単なことなのです。
悩んだときは「自分はどうあるべきか?」を考え、意識するのがポイントです。
アイドルファンのDDについて
「DDは嫌い!わたしだけを見て!ウフッ」みたいな状況をみかけます。
DDとは、アイドル業界用語で「誰でも大好き」の略です…この言葉が、そもそも間違っていると思います。
わたしは好感がもてるアイドルさんを「選んで」応援しています。DDといわれる方々も同じではないでしょうか?
「誰でも」ではありません。
わたし自身アイドルさんに「○○さんってDDなの?単推しだと思ってた…」といわれた経験があります。それから、折り合いがつかず気まずくなったので、そのアイドルさんを応援するのをやめました。
アイドルファンのDDについて、詳しくはこちらもご覧ください
*これからもアイドルファンの心理やマナーなどについて追記していきます